Difference between revisions of "eVar"
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上の図は「eVar1」でサイト内検索キーワードを収集している例です。有効期限は「訪問」に設定しています。<br /> | 上の図は「eVar1」でサイト内検索キーワードを収集している例です。有効期限は「訪問」に設定しています。<br /> | ||
Revision as of 01:18, 9 November 2015
eVarは貢献度を調査する際に使用します。
例えばウェブサイト上で色違いのバナーを出しわけていたとします。コンバージョンに影響を与えたバナーは何色のバナーでしょうか。
また、訪問者はウェブサイト内でキーワード検索をします。どのキーワードがコンバージョンに影響を与えたのでしょうか。
このように、コンバージョンに影響を与えた物事を調査する際にeVarを使います。eVarで収集したデータは「カスタムコンバージョンレポート」に反映されます。
Reports&Analyticsで貢献度を示すレポートは「キャンペーンレポート」と「カスタムコンバージョンレポート」です。
キャンペーンレポートはキャンペーンの貢献度分析に使います。用途が決まっているので「定義済みコンバージョンレポート」とも言われます。
参考:Reports&Analytics公式ヘルプ「コンバージョン変数(eVar)」
Contents
eVarの特徴
eVarは持続(persist)する
eVarには有効期限を設定することが出来ます。その期限が来るまで値を保持し続けることが出来るので「持続変数」とも呼ばれます。
eVarに設定できる有効期限は、時間や特定の成功イベントが発生するまで、など様々な設定が可能です。
「値を保持し続ける」とはどのようなことでしょうか。これを上の図で説明します。
上の図は「eVar1」でサイト内検索キーワードを収集している例です。有効期限は「訪問」に設定しています。
- 訪問者がサイト内検索で「靴」と検索しました、この時、「s.eVar1」の値として「靴」がセットされます。
- 訪問者は商品詳細ページに遷移しました。「eVar1」の有効期限を「訪問」に設定しているので、訪問が終了するまで「eVar1」は値を保持し続けます。
- 次に訪問者は再びサイト内検索で「シューズ」と検索しました。このとき、「s.eVar1」の値は「シューズ」に置き換わります。
- 訪問者は商品詳細ページに遷移しmさいた。ページを遷移しても「シューズ」という値は保持され続けます。
- 次に訪問者は買い物かごに遷移し、「¥10,000」の購入を行い、離脱しました。
- 有効期限を「訪問」としていたので、訪問が終了した時点で「eVar1」は値を保持することを停止します。
トラフィック変数と異なり、eVarはページを遷移しても有効期限が切れるまで値を持ち続けます。
eVarは「配分」方法を選択できる
eVarには配分を設定することも出来ます。有効期限が切れた時点で、その期間内に発生したコンバージョンクレジットをどこに配分するかを決めることができます。
「配分」の方法は以下の3種類です。
最新(最後) ・・・有効期間内に最後に記録された値にコンバージョンクレジットを配分する
元の値(最初) ・・・有効期限内に最初に記録された値にコンバージョンクレジットを配分する
線形 ・・・有効期限内に記録されたeVarに均等にコンバージョンクレジットを配分する
上の図で訪問者は「¥10,000」の買い物をしました。このとき、「配分」の設定によってコンバージョンクレジットの振り分けられ方が異なります。
最新(最後) ・・・有効期間内に最後に記録された「シューズ」に「¥10,000」が配分される
元の値(最初) ・・・有効期限内に最初に記録された「靴」に「¥10,000」が配分される
線形 ・・・有効期限内に記録された「靴」と「シューズ」にそれぞれ「¥5,000」ずつ配分される。「線形」を設定する場合は有効期限は「訪問」が推奨されています。
どのeVarに配分するかは特に決まりはありません。ウェブサイト上で実施している施策により異なりますので関係者内で決めておくとよいでしょう。
「有効期限」と「配分」の設定
eVarの「有効期限」と「配分」は管理画面で行います。管理権限を持つ管理者が設定することになります。
指標との組み合わせ
eVarで収集したデータは「カスタムコンバージョンレポート」に展開されるので、分析をする際は「カスタムコンバージョンレポート」に様々な指標をセットすることになります。
組み合わせる指標は様々ですが、eVarは貢献度を測るためのものなので、基本的にはコンバージョン系の指標をセットしましょう。
また、「配分」の設定状況によって以下のとおり結果が違ってくるので、「配分」がどのようになっているかも気をつけながら指標を読み取るようにしてください。
「売上高」の例
上図の例ではページを遷移するたびに「eVar1」でページネームを取得しています。
訪問者は「¥10,000」の購入をしました。この時、指標に「売上高」をセットした場合、「配分」の設定によって次のとおり結果が異なります。
最新(最後) ・・・有効期間内に最後に記録された「s.eVar1=“f”」に「¥10,000」が配分されます。
元の値(最初) ・・・有効期限内に最初に記録された「s.eVar1=“a”」に「¥10,000」が配分されます。
線形 ・・・有効期限内に記録された「s.eVar1=“a”」~「s.eVar1=“f”」それぞれに配分されます。
ちなみに、配分が「線形」の場合は「¥10,000」がeVarの発生回数(6回)で割られるものと想像していましたが、そうではありませんでした。
インスタンスの例
上図の例ではページを遷移するたびに「eVar1」でページネームを取得しています。
指標に「インスタンス」をセットした場合、「配分」の設定によって次のとおり結果が異なります。
最新(最後) ・・・「s.eVar1=“a”」~「s.eVar1=“f”」それぞれに1インスタンスずつカウントされます。
元の値(最初) ・・・有効期限内に最初に記録された「s.eVar1=“a”」に6インスタンスがカウントされます。
線形 ・・・「s.eVar1=“a”」~「s.eVar1=“f”」それぞれに1インスタンスずつカウントされます。
配分が「最新(最後)」の場合は、最新のeVarに値がセットされる都度インスタンスがカウントされます。最後のeVar(s.eVar1=“f”)にまとめてカウントされるわけではないので注意です。
配分が「元の値(最初)」の場合は、一番最初のeVar(例だと「s.eVar1=“a”」)にeVarの発生回数(6回)がまとめてカウントされました。
配分が「線形」の場合は、6インスタンスがそれぞれのeVarに配分されました。
トラフィック系指標の例
トラフィック系の指標をセットしたところ以下の結果となりました。
ページビュー数
最新(最後) ・・・それぞれのeVarでページビュー数がカウントされます。最後のeVar(s.eVar1=“f”)が訪問の間持続しているので購入ページのページビュー数もカウントします。
元の値(最初) ・・・有効期限内に最初に記録された「s.eVar1=“a”」に7ページビュー数がカウントされます。購入ページのページビュー数もカウントします。
線形 ・・・「最新(最後)」と同じ結果となりました。7ページビュー数がeVarの発生回数(6回)で配分されると想像しましたがそうはなりませんでした。
実訪問者数や訪問回数の結果は図のとおりです。配分が「線形」の場合に1訪問者や1訪問がeVarの発生回数(6回)で割られるわけではありませんでした。
このように、eVarにトラフィック系の指標をセットすると思いがけない挙動をします。eVarは貢献度を見るためのものなので、セットする場合はコンバージョン系の指標を使いましょう。
eVarの用途★作成中
カウンターeVar
eVar は、文字列値を保持するためによく使用されますが、カウンターとして動作するように設定されることもあります。
ユーザーが成功イベントの前に実行したアクション数をカウントする場合や訪問者のスコアリングなどに利用すると便利です。
「カウンター」に設定すると、訪問者ごとに保存されるカウンターの合算結果がeVarのラインアイテムに表示されるようになります。
増加する値は”+3”,"+5"など指定可能です。また、カウンターeVarは「人」に紐づいて計測されます。
例えば、「会員登録(CV)」までの訪問者のエンゲージメントをスコアリングするとします。
これを下図で説明します。
配分「最後(最新)」 有効期限「会員登録」の場合
- 訪問者がコンテンツを閲覧した場合、「s.eVar1="+1"」と設定されているので「1.00」が1インスタンス計測されます。
- 訪問者が記事をshareした場合、「s.eVar1="+3"」と設定されているので、コンテンツ閲覧時の「1.00」に「+3」加算され、「4.00」が1インスタンス計測されます。
- 訪問者が記事にコメントをした場合、「s.eVar1="+5"」と設定されているので「4.00」に「+5」となり、「9.00」が1インスタンス計測されます。
- 訪問者が記事に「イイネ!」ををした場合、「s.eVar1="+2"」と設定されているので「9.00」に「+2」となり、「11.00」が1インスタンス計測されます。
- 訪問者が記事に再びコメントを追加しました。コメント追加は「s.eVar1="+5"」と設定されているので、「16.00」が1インスタンス計測されます。
- 最終的に訪問者は会員登録(成功イベント)を実行しました。有効期限を「会員登録」としていたので、この時点でカウントを停止します。
- 配分を「最後(最新)」としていたので、「会員登録」は「最後(最新)」の値(16.00)に付与されます。
これがカウンターeVar変数の仕組みです。
「post eVar」により、遷移したページの分、ページビューは加算されます。